続・わかりやすいパターン認識 ひとり読書会 10
今回は演習問題12.5を解いていきます。
続パタ読書会 1:ディリクレ過程混合モデル
続パタ読書会 2:ディリクレ過程混合モデルのアルゴリズム
続パタ読書会 3:実験
続パタ読書会 4:実装
続パタ読書会 5:事前確率P(s)の妥当性 1
続パタ読書会 6:事前確率P(s)の妥当性 2
続パタ読書会 7:ベル数 1
続パタ読書会 8:ベル数 2
続パタ読書会 9:P(s_k|x_k, s_-k, θ)の導出
続パタ読書会 10:演習問題12.5の計算
続パタ読書会 11:演習問題12.6の計算 1
続パタ読書会 12:演習問題12.6の計算 2
演習問題12.5の計算
演習問題12.5はテキスト中の(12.35)を導出せよとの問題です。具体的には
ただしは以下
を導出せよというものです。テキストでは上式のはとなっています。
導出
以下の導出では積分消去される予定のは簡単のためで表します。初めに
であったことを思い出しておきます。つまりパラメータの確率モデルを平均、分散共分散行列(式上では精度行列で表している)が共に未知の正規分布とし、その事前分布を共役事前分布の正規ウィシャート分布に設定していた場合の解が初めに提示していたものとなります。ではゴリゴリ計算していきます。まずは積分の中身と外側に出せる部分とに分割するまで計算していきます。
ここでは
です。ここから積分の中身であるこのに絞って計算をしていきます。共役事前分布として正規ウィシャート分布を想定しているため、このも正規ウィシャート型になるであろうとわかっています。ですのでそれを見越して計算していくと見通しが良くなります。そこでまずはの外側にあるについて正規分布型とウィシャート分布型に分かれるようにまとめてしまうと
となります。ここでは
です。またと置きました。このもやはり正規分布型の項とウィシャート分布型の項の和にまとまるように意識しながら計算していきます。ここでなので積ではなく和の形にすることに注意をします。
ここで
と置きました。ただし
です。ここまでですでに正規分布型は形が整いましたのでに絞ってウィシャート分布型を目指して計算していきます。
ここで最後の式第二項のはスカラーのためでも同じ値なので
となります。ただし
です。これでウィシャート分布型もまとまりましたので全体をまとめると
となります。よってこのの積分は
となります。ここで積分の中を見るとの形をしているので積分計算をするまでもなく正規化項の逆数となり、
と計算できます。結果的に初めの式は
となり、導出が出来ました。
今回はこのくらいにして次回は演習問題12.6の導出をしようと思います。
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続パタ読書会 5:事前確率P(s)の妥当性 1
続パタ読書会 6:事前確率P(s)の妥当性 2
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続パタ読書会 8:ベル数 2
続パタ読書会 9:P(s_k|x_k, s_-k, θ)の導出
続パタ読書会 10:演習問題12.5の計算
続パタ読書会 11:演習問題12.6の計算 1
続パタ読書会 12:演習問題12.6の計算 2